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 東芝ひろあきさんの「カサブランカ」によせて

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 この物語の舞台は1941年のフランス領モロッコの港町カサブランカ。ヨーロッパでは第二次大戦が始まっていたが、アメリカはまだ参戦していない。40年の6月にはナチス・ドイツがパリを制圧、ドゴール将軍はイギリスに亡命し、フランスに親ナチスの政権が生まれていた。

 そんな時代のフランス領モロッコのカサブランカ。自由の国アメリカへ亡命しようとする人々がこの港町にやってくる。だけど、カネのない人々は足止めをくらっていて、この物語の主人公・リックの経営する飲み屋に入りびたる。そこには、親ナチスの警察署長やドイツ将校も出入りし目を光らせている。

 とまあ、そんなところに自分の店にイルザが夫と共にやってくる。リックにすれば、イルザは理由も告げずに消えた女。それが夫とやってきたんだから、これはもう面白くない。案の定、リックの胸は乱れに乱れる・・・
有名な『君の瞳に乾杯』というせりふを、リックはイルザに4回も言っている。言われたイルザの瞳は、この愛が成就しないと知っているから潤んでいる。

 We'll always have Paris・・・「俺たちにはパリ(の思い出)がある」・・・この物語のリックとイルザについてはこのせりふがすべてを表しているといっていい。 ”パリでの日々が胸にあるだけで、それだけで生きていける” そう言いきれる愛がパリでの二人にはあったんだと思わせる。

 そのパリで二人に何があったのか、映画ではごくごく暗示されているだけだ。それゆえ、イルザの魅力がいまいち鮮明にならない。だけど、「We'll always have Paris・・・俺たちにはパリがある」と、この言葉には、第二次大戦下の時代の激動に翻弄されながらも、運命の愛に生きようとするリックの哀しく切ないまでの決意がこもっている。
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by hara-yasuhisa | 2015-12-19 12:15 | Comments(0)

 いつまで夫婦同姓の強制なのか

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 なぜ、世界で日本だけ「夫婦同姓」義務づけなのか?

 世界中で認められている女性の権利が、この国ではなぜ受け入れられないのか。夫婦別姓をめぐる12月16日の大法廷判断は明らかな時代錯誤だ。

 憲法24条は、
 「婚姻は、両性の合意のみに基いて成立し、夫婦が同等の権利を有することを基本として、相互の協力により、維持されなければならない」と定めているが、

 安倍首相は、
 「夫婦別姓は家族の解体を意味します。家族の解体が最終目標であって、家族から解放されなければ人間として自由になれないという、左翼的かつ共産主義のドグマ(教義)。これは日教組が教育現場で実行していることです」(「WiLL」2010年7月号)という。

 選択的夫婦別姓を望んできた多くの女性にとって、ただ自分の歴史を刻んできた姓を変えたくないという理由から制度化を希望している。安倍首相はそうした国民の声を「家族の解体が最終目標」と罵り、それが共産主義だという。ならば、いま世界中が共産主義の国なのか。

 選択的夫婦別姓は98年、02年、10年と国会で導入が検討されたが、その度に自民党が強く反対した。その反対の中心にいたのが安倍首相だ。自民党改憲草案では、第24条の前に次のような文言が追加されている。
 《家族は、社会の自然かつ基礎的な単位として、尊重される。家族は、互いに助け合わなければならない》

 これは何を意味するのか。個人の尊厳や男女の平等よりも家族が優先されるということだ。女性の人権を認めず、個人を家族でしばり、国家の一部として機能させようとする考え方である。

 安倍首相は、「一緒に暮らす家族、(中略)今日の自分を育んでくれた日本の歴史や文化、伝統、そういうものを虚心に大切と思う心こそが日本を守り、われわれが自ら起つことにつながっていく」(「正論」04年11月号)ともいう。
 「日本を守り、われわれが自ら起つ」。この「起つ」が何を意味していることか!
 

 明治憲法下での「家」制度では、家長が家族を統率し、家長の地位と家の財産は、原則、長男子が承継した。家族は家長の同意がなければ婚姻できないし、家の存続が何よりも重視され、妻に子どもができない場合には、夫は妻以外の女性との間に子をもうけ、後継ぎを確保することも許された。

 エンゲルスは「家族・私有財産・国家の起源」で経済的条件を基礎に発展してきた家族の歴史を分析した。
 明治憲法下での「家」制度は、一夫一婦婚とはいっても、男性が自分の子どもに財産を相続させることを目的とした「打算婚」であった。それゆえに夫には不貞の権利があっても妻にはなかった制度なのだ。

 エンゲルスは、
 人間が経済的な打算から解放された社会では、一夫一婦婚から (1)男性の優位と (2)愛情が失せても離婚できないということが消え、真の一夫一婦婚が生まれ「愛にもとづく結婚だけが道徳的であるならば、愛がつづいている婚姻だけがまた道徳的である」と、そう喝破した。
 「個人的性愛」だけが二人を結びつけるのだという。

 夫婦同姓を強要する制度は人権を侵害している。いつまで夫婦同姓の強制か―カビのはえた戦前の「家」制度への回帰を許してはならない。
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by hara-yasuhisa | 2015-12-17 15:01 | Comments(0)


折ふしのうた


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