もっと日本語を

 この本には、

 「日本人同士で会話をしていて “そんなわかりにくい言葉を使わなくても……” と感じるようなことはありませんか? ビジネスにおける会話や、政治家、専門家の講義などに多いですね」と書かれていて、まったくだと思った。

 著者は、「無駄に多用されるカタカナ語は日本人が聞いていても違和感があることも多いですが、外国人から見るともっと不思議な気持ちになる」のだそうだ。

 『もう一度学ぶ日本語』(長尾昭子、デイビッド・セイン著)は、長い間、外国人に日本語を教えてきた長尾昭子さんと、英会話講師で多くの英語本の著者でもあるデイビッド・セインさんとの共著。

 そこでは、日本語に戻したいカタカナ語トップ10が紹介されている。

 1、リスペクトする ⇒ 尊敬する・敬意を表する
 2、ネグレクトする ⇒ 無視する・おろそかにする
 3、サーベイランス ⇒ 調査監視
 4、スキーム ⇒ 計画
 5、スクリーニング ⇒ ふるい分け
 6、トレーサビリティー ⇒ 履歴管理
 7、アジェンダ ⇒ 予定表・行動計画
 8、エンパワーメント ⇒ 権限付与
 9 コンソーシアム ⇒ 共同事業体
1 0、パブリックコメント ⇒ 意見公募

 どうだろうか。

 あたり前のことだが、どれも日本語のほうが分かりやすい、と思うのはぼくだけだろうか。なぜ、こうした言葉をカタカナ(英語)で言ったり書いたりするのだろうか。

 カタカナでなく日本語を使うことのほうが、相手の立場やこころによりそって自然な話ができるのではないだろうか。

 もっと日本語を大切にしてほしいと、せつに思うこのごろである。
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# by hara-yasuhisa | 2017-01-20 22:52 | Comments(0)

 新しい日

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  照りかえす水面の陽ざしまぶたとじ波の音よせて逢いたかりけり

 ゆう(昨年亡くした次男)が好きだった地元の入り江に足をはこび、そこでの拙歌。
 ことしの元日は穏やかな南紀州の気候に辺りが包つまれたが、ゆうが欠けた哀しさを家族それぞれに胸にしまって新しい日を迎えた。

 4日早朝、仕事初の和歌山市役所玄関で市議団のみなさんと年はじめの宣伝をおこなった。握手を求められたり、「がんばってください、応援しています」と声をかけられたり。

 2日は10年来の恒例になっている紀伊半島探索に出かけた。熊野灘は穏やかにたゆたい、釣りをする人々がそこここにいた。

 南牟婁の山々は西牟婁や紀の川すじの山々とはまるで違い、見るからに人を寄せつけようとしない気配が漂っている。登ってみたい衝動にかられるが、いまはまだそのときではない。


(写真・・・4日朝、市役所玄関にて)
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# by hara-yasuhisa | 2017-01-04 14:53 | Comments(0)

  いざ

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 いまの気持ちを正直にことばにするなら、「いざ戦場へ」、そんな感じだ。

 10代で日本共産党の一員になったころは、政治家になろうなどとは露ほどにも思ってなかった。社会進歩に貢献したいという思いは強くあったが、それは政治の世界とは結びつかなかった。他にもっとやりたいことがあった。

 それがどうしたことだろう、今回の衆議院選挙で国政へのチャレンジ9回目になる。この春、次男を亡くしてからは自分を責め後悔する日々が続いたし、いまも続いている。
 同時に、息子の脳腫瘍が再発する少し前にふたりで話したときのことも忘れられなかった。「またやったらええわだ」と、そんなことを息子は言っていた。

 
 息子の死から半年以上が過ぎた。いつまでもひとところにとどまっていてもアカンと、やっと思えるようになってきた。そういう矢先に衆議院選挙の話があり考えた。チャレンジするおやじを天国で見ていることだろう。
 
 安倍政治は戦後日本のなかで特筆すべきファッショ政治であり、民主主義という人類が到達した地点からみてぜったいに認められない政治だ。平和と民主主義をとり返し前進させるために総選挙にのぞもうと思っている。



(県党会議で、2区の下村候補ー右後、3区の楠本候補ー左後と決意を述べた)
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# by hara-yasuhisa | 2016-12-24 14:23 | Comments(0)

 須江の風

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 かしわ谷を過ぎるあたりから
 道は曲がりくねった下り坂になり
 右手に折れる細い道をゆくと
 雑木林の向こうに
 あなたが育った家が見える
 わたしは
 その細い道をひととき眺めてから
 海辺に向かった
 晩秋の海は
 この季節に特有の深く透明な色で
 小さな砂浜にひたひたと波が寄せていた
 午後の陽がおだやかに落ち
 まるで小春日和のよう
 人の気配とてなく
 吹く風がほほを撫でる

 あの日
 母に頼まれて
 わたしは初めて巡航船に乗り
 叔母が病むこの島に来た
 雑木のなかの小道を抜け
 須江の海辺に降りると
 あなたは木陰にすわって
 デュ・ガールを読んでいたっけ
 わたしの会釈に軽くうなずき
 「・・・高校生?」
 とあなたはたずね 本を閉じた
 「・・・先月卒業しました」
 とわたしは答えた
 それから2時間も
 あなたはジャック・チボーについて
 わたしはケーキ創りの夢を語った
 早春の午後の出逢いだった


 あれから
 あなたは東京の大学に戻り
 わたしは神戸でパテシィエをめざした
 いくつかの手紙を書き
 いくつかの手紙が来た
 やがて
 それがまばらになって
 遠距離のときが
 それぞれに流れた

 神戸にいくから会わないかと
 あなたから1年ぶりの葉書
 懐かしい声がきこえるような筆使い
 元町の駅頭に来たあなたは
 黒のジーンズに白いシャツ
 手にはエンゲルスの本があった
 わたしが持っていったケーキをたべて
 ・・・これうまいなあ といって
 わたしを喜ばせた
 あれから
 ふたりの中間点の名古屋で
 なんども会ったね



 梅の香が漂いはじめたころ
 あなたの病が分かりました
 病室のベッドに横たわり
 ・・・こめんね とわたしに言い
 そうして
 初夏のころあなたは逝きました
 ただ泣き明かす日々が過ぎて
 いつの間にか
 わたしはこの島のすみずみに足を運び
 あなたを育てたこの須江の空気にひたり
 あなたにもらったデュ・ガールを手に
 小さな浜辺への道を降りてゆく
 そうして吹く風を体にうける

 わたしはいまもあなたを感じている



(あの頃のふたりにこの歌をささげます)
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# by hara-yasuhisa | 2016-12-19 09:35 | Comments(0)

 太宰治について問われて

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  久しい以前から、小林秀雄、加藤周一、そして宮本顕治の3人の文学観につて書いてみようと思いつつ、それをまだ果たせていない。

 先日、とある若い人から太宰治の「人間失格」について問われた。「あんなに繊細な小説を上手に書く人がなぜ死を選んだのか」と。自ら死を選んだ作家は太宰だけではない。そのうち、川端康成と三島由紀夫の文学についての小論を数年前に書いたことがある。

 加藤周一はかつて、「私は生前の川端康成に何度か会ったことがある。静かで、少しも傲らず、他人への配慮に繊細なその人柄から、私は常にこの上もなくよい印象をうけた。また私は昔からの読者の一人として、その著作に現代の日本文学を読むことの大きなよろこびを見出してきたのである。その川端康成の死後今日まで、私には容易に消えない感慨がある。さらば川端康成。これは私の知っている川端さんへの『さらば』であるばかりでなく、私の内なる『川端的』なものへの『さらば』でもある。前者は死別の事実に係る。後者は―『訣別の願望』である。おそらくは容易に実現されないであろうところの、しかし断乎としてその実現に向うべきところの」と書いている。このくだりはなかなか味わい深く読んだものだ。

 これは明らかに川端康成への追悼だ。最後の『訣別の願望』は、宮本顕治が芥川龍之介を論じた「『敗北の文学』を―そしてその階級的土壌を我々は踏み越えて往かなければならない」というくだりと重なってくる。加藤周一が『敗北の文学』を意識して書いたのどうかは分からないが・・・。

 もうひとり、太宰治について宮本顕治は人気のある作家だからといって太宰治の自殺を批判的に扱わないことは危険だとして、次のように書いている。
 「これは典型的な自己破産の文学であり生涯である。大地主の子弟としての環境で育った田舎風の貴族主義と皮相浅薄な左翼くずれ的な時代潮流、実生活無能力と放蕩的無頼さと病弱-この地盤に咲いた文学的才能が彼の文学の総和である」と。こう言い切れるところが宮本顕治の評論の素晴らしさであり魅力である。
 
 加藤周一は「太宰治は戦後のひとつの心理状態を描いて多くの読者をつかんだ。太宰の描いたものが現代のある心理的な相をもし捉えたものだとすれば、それが否定的な現実であってもある種の評価は成り立つだろう」と、太宰は否定的な現実ではあるがそれ自体は真実を描いているのだと評価した。

 宮本顕治は「太宰の作品は真実だ、しかしだらしがない、というのでは批評の統一性がないと思う。だらしがないというのは、生き方のなかでも、彼の描写のなかでも、真実に対決する勇気が足りなかったという点がある」と、現実との対決を避け、真実をとらえていないと太宰を批判した。
 そして、「自分および社会の本質をつかむということが真実なんだから、そういう立場から見て彼の作品は致命的な弱点を持っている」と述べている。



 (写真は本宮町)
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# by hara-yasuhisa | 2016-11-19 14:03 | Comments(0)

 古い時代のことば

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 「土人」「シナ人」などということばは戦前にはあったが、いまはもう死語だと思っていた。

 それが現職の若い機動隊員から沖縄県民に発せられた。ネットでその動画を見て慄然とした。この種のことばが、とっさに口をついて出るということはどういうことなのかと考えさせられた。

 ことばというものは実に生きものだと常々思っている。ある時代には生きていても、別の時代にはなくなっている。古いものは消えてゆき、新しいものが生まれてくる。

 「土人」や「シナ人」ということばは、それが「流布され」「通用した」時代があった。他民族より自分を優位ととらえ、他民族を蔑視するという、そんな古い時代のことばである。
  
 そんなことは今の世の常識であって、だから金田法務大臣は「土人」は差別用語だと述べている。しかし、鶴保沖縄担当大臣は「私が判断できるものではない」と公言してはばからない。この人物が沖縄担当大臣だというから、なんとも悪い冗談だ。

 沖縄県民を侮辱するために差別用語を口にする機動隊員も隊員だが、そのことの善悪の判断もできない大臣は大臣の名におよそ値しない。お粗末としかいうほかない。



(写真・・・大銀杏)
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# by hara-yasuhisa | 2016-11-11 12:49 | Comments(0)

 強烈な意見

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 「日本は核武装すべきだ」との強烈な意見が出された。一瞬、ほかの参加者に緊張が走った。この方は続けて、「自分は平和主義者だが、国力(軍事力)をつけないと中国やロシアから馬鹿にされる」と。

 「つどい」に出ると色んな意見が出される。「核武装」論は共産党の支持者でなくても反対の人が多いだろう。案の定、その場では次々に異論が続出したが、この方は持論を述べて譲らなかった。

 この方はよわい(齢)80を過ぎた方で戦争を体験されている。20分や30分の議論で自説を変えるなどありえないが、違った角度からの意見にも耳を傾けておられて、「つどい」は有意義だったと思う。

 みなさんが日曜版の宣伝紙を持って帰られた。



 写真・・・きょうの和歌山市内での「つどい」
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# by hara-yasuhisa | 2016-11-09 18:53 | Comments(0)


折ふしのうた


by hara-yasuhisa

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