古くは河合村

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 新宮への道は二つしかない。
 中辺路から熊野を山越えするか、枯木灘の海岸線をゆくか。この日は山越えの道を走ったが、いつものことながらわき道にそれてみたくなる。

 北山川が下りてくる宮井の大橋の辺りで車を停めると、いつまでもこの辺りの風景を眺めていたくなる。いうまでもなく川の向こう岸は三重県。舟がないと渡れない。



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 その宮井の大橋が真新しくなっていた。写真左のいまとなっては旧の橋は通行止め。生活道路としては広く新しい道ができていいが、あの歴史を感じさせてくれ、ひとことでいって風情のある橋は残してもらいたい。

 この地は、古くは河合村といった。北山川が熊野川に合流するから「河合村」なんだろうが、鎌倉時代あたりにあったお城の址(あと)が山の上に残っている。
 時代がうんと下って、この地は鉱山で賑わい、労働者のたたかいもあったが、それはずっと前にここでも書いた。



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 それから新宮に走り、いつも行く小さな小さなレストランに入った。けっして愛想がいいとはいえない奥さんが、「ランチですね」といつも通りの声をかけてくれた。


 帰りは海岸線を北上して一気に和歌山市へ向かった。
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# by hara-yasuhisa | 2015-10-22 09:12 | Comments(0)

 連合政府を実現する会

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「ここの地域に国民連合政府を実現する会を作ろら」-先日の「つどい」で出された意見だ。日本が非常事態に置かれたいま、何をなすべきか―そんな角度から僕は国民連合政府の提案を話した。議論が盛り上がるなかである男性が先の意見を述べられた。


「♪ひがししなかいまえにみて わしらがいきたとちがある♪」―話のなかで僕は、「こんな歌を知っていますか」と出だしの部分を歌った。若い世代の方は知らなかった。「つどい」で歌をうたったのは初めてだったが、どなたかが歌集を用意されていて、それに市議の松坂さんがアコーディオンを持参されていたので「つどい」は「歌声集会」に変わった。


坂口多美子さんが参議院に挑戦する清新な決意を述べられた。こんな「つどい」が隅々で開かれれば国民連合政府実現への大きなうねりになる。
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# by hara-yasuhisa | 2015-10-11 10:35 | Comments(0)

 げにはかなきは

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   この世のなごり
   夜もなごり 
   採決強行たとふれば
   あだしが原の道の霜 
   一足づつに消えてゆく 
   自民公明あはれなれ
   あれしののめのまだ遠き 
   闇夜に民意を踏み潰す 
   議事堂かこむ民の声 
   寂滅為楽と響くなり


   吹く風の音ばかりか 
   草も木も 
   降る雨さへも見上ぐれば 
   立憲うばうなの音響き
   北斗は冴へる永田の空
   あまねく轟く廃案の声
   民の流れは天の川
   今宵の霜は明日消ゆる
   消え去るときも添いすがる 
   げにはかなきは自公なれ



   (近松で遊んでみました)
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# by hara-yasuhisa | 2015-09-23 08:14 | Comments(0)

灼けつく渇きで

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  夜明けの裏通りで
  きみの名を書く 
  民主主義よ
  ぼくの念頭からきみが去って長い
  ぼくの足がきみを訪ねることを忘れて 
  もうずいぶん久しい
  ただひと筋の
  灼けつく胸の渇きの記憶が
  きみの名をひそかに書かせる 
  民主主義よ   
  まだ明けない裏通りのどこかで
  足音や呼子の音、扉を叩く音
  ひと声長いだれかの悲鳴
  うめき声や哭き声、ため息
  ぼくの胸に
  深く深く刻まれるきみの名の上に
  きみの名の孤独な輝きの上に
  よみがえる生の痛み
  よみがえる青あおとした自由の想い出
  よみがえりくる 
  捕らわれて行った友らの血まみれの顔   
  震える手 震える胸
  震えこみ上げる怒りをこめて
  板ぎれに白墨で、ぎこちない手つきで書く   
  息をこらしむせび泣きつつ
  きみの名をひそかに書く
  灼けつく渇きで
  灼けつく渇きで
  民主主義よ 
  万歳

                  (金芝河)


  強行採決の夜に怒りをこめて思い出した詩。
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# by hara-yasuhisa | 2015-09-18 13:30 | Comments(0)

 奴らを通すな

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 太陽が昇るとき
 ひとは瞳をあげる
 彗星があらわれ眼なざしを向ける
 鳴らされる鐘の音にひとは耳をかたむける
 その鐘の音が魂を運んでくれるから
 だれもが孤立していない
 だれもがこの大地のかけら
 一塊の土くれが海に洗い流されても
 ヨーロッパがもとの姿を失わないように
 汝や汝の友が流されても
 けっして消え去りはしない
 いかなるひとの死も
 かけがえのないひと欠片のいのち
 われらはみな人類のひと欠片
 ゆえに汝 問うなかれ
 誰がために鐘は鳴るやと
 そは汝(な)がために鳴るなれば



 スペイン人民戦線のたたかいを描いたヘミングウェイの「誰がために鐘は鳴る」は、ジョン・ダンのこの「瞑想」という詩のことばから名付けられている。
 戦争法案に反対するたたかいのなかで、「奴らを通すな」と叫んでいる若者の姿をフェイスブックで見て驚いた。 「奴らを通すな」は、ヘミングウェイが描いた小説の、まさにその時代に、「マドリードの赤いバラ」と呼ばれたスペイン共産党のロドレス・イバルリ(写真)がフランコ派とのたたかいで叫んだものだ。
 80年のときを経て、このことばが蘇り若者たちの叫びになるとは思いもよらないことだったが、うずくような共感がわいてきた。
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# by hara-yasuhisa | 2015-08-30 16:05 | Comments(0)

 初盆

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 朝、
 和尚さんが息子さんを伴って来られ、お二人で読経をしてくださった。

 夕、
 108本のろうそくを立て燃やす。子どもの頃から初盆にはそうしてきた。人間の108の煩悩を焼いてしまう、 そんな意味がこめられているらしい。

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 家族みんなでろうそくに火を灯し、燃え尽きるまでその火を見つめる。鐘の音がひびく、なんだか不思議なときが訪れる。祖母も、母も存命の頃には般若心経をそらんじたものだったが、さすがにそれは無理だ。

 初盆を迎える年は生涯になんどもあるものではないので、どう準備していいものやら分からず、お寺に尋ねたりしたが、足りないものや不手際がいくつもあった。

 明晩、
 近くの海岸にゆき送り火を焚きながら鐘を鳴らす。
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# by hara-yasuhisa | 2015-08-14 21:19 | Comments(0)

 遣らずの雨

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 夕立のようににわかな雨がきた。
 岩場から竿を出していた釣り人も、小走りで松の木陰に身を寄せている。

 海岸沿いの古びた喫茶店に入ってホットコーヒーを注文し、あり合せで作った弁当を食べた。店内には不釣り合いなジャズのナンバーが流れていた。

 雨が強くなった。カウンターの中から、「遣らずの雨ですねえ」と店主が声をかけてきた。もう少し小降りにならないと外には出られない。「ほんまやなあ」と僕は返した。







 
 
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# by hara-yasuhisa | 2015-07-27 12:55 | Comments(0)


折ふしのうた


by hara-yasuhisa

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